『僕のM』
総合評価 :5.0

タイトル僕のM
作者茨芽ヒサ
掲載誌:COMIC BAVEL
ジャンル:SM・羞恥・調教

茨芽ヒサ先生による『僕のM』は、挫折によって自分自身を見失った者たちが、それでも前を向こうとする姿を描いた作品だ。

ヒロインの真那は、美大受験に失敗した後、専門学校へ進学するものの思うような結果を残せず、自信を失っていく。

努力しても報われない現実から目を背けるように、次第に学校からも距離を置くようになっていた。

そんな真那が出会ったのが陽介。

本作の魅力は、二人の関係が単なる恋愛ではなく、互いの逃げ場や居場所として機能している点にある。

しかし居心地の良さは時として停滞にも繋がる。

だからこそ物語は、人を支えることと甘やかすことの違いを丁寧に描いている。

商品価格等について

商品価格を含め情報の一切は2026年8月4日現在のものです。
本記事の感想や評価は筆者個人に基づいています。あくまで参考としてご覧ください。
本ページにはプロモーションが含まれています。

キャラクターの魅力|真那と陽介が抱える弱さと優しさ

茨芽ヒサ「僕のM」の紹介画像
出典:茨芽ヒサ「僕のM-3話」

真那というキャラクターは非常に人間らしい。

才能への焦りや周囲との比較に苦しみながらも、それを正面から受け止めることができない。

だからこそ現実から逃げてしまうのだが、その姿には単なる怠惰では片付けられない痛みがあり、夢を持ったことがある人ほど共感しやすい人物だろう。

一方の陽介もまた完璧な存在ではなく、年齢を偽ったまま関係を続けてしまう弱さを抱えている。

しかし真那の現状を理解した時、自分が彼女の逃げ場になっていることにも気付く。

そのうえで距離を置く決断を下す姿には、優しさゆえの厳しさが感じられる。

構成と演出|『僕のM』が描く喪失と再生の物語

茨芽ヒサ「僕のM」の紹介画像
出典:茨芽ヒサ「僕のM-3話」

本作は真那が転落していく過程を丁寧に積み重ねることで、後半の再生劇に大きな説得力を与えている。

学校からも離れ、陽介という支えも失った彼女は、一度完全に立ち止まることになるが、そこで初めて、自分が何から逃げ続けてきたのかと向き合うことになるのだ。

特に印象的なのはギャラリーの存在である。

偶然訪れた場所で再び陽介と繋がる展開は、運命的な再会というよりも、自分の足で歩き出した先に新しい景色が待っていたように描かれている。

失ったものを取り戻すのではなく、新たな形で関係を築く構成が心地よい。

読者体験|夢に挫折した経験があるほど響く作品

茨芽ヒサ「僕のM」の紹介画像
出典:茨芽ヒサ「僕のM-最終話」

『僕のM』を読んでいて感じるのは、真那の抱える苦しみが決して特別なものではないということだ。

努力しても結果が出ない焦り、自分より優れた人への嫉妬、期待に応えられなかった後ろめたさ。

その感情は創作に限らず、多くの人が人生のどこかで経験するものだろう。

だから読者は真那の失敗を他人事として見られず、むしろ彼女が立ち止まり、再び歩き始める姿に自分自身を重ねてしまう。

恋愛物語としてだけでなく、挫折から立ち直る人間ドラマとしても強い余韻を残してくれる作品である。

まとめ|真那が取り戻した創作と人生の意味

茨芽ヒサ「僕のM」の紹介画像
出典:茨芽ヒサ「僕のM-最終話」

『僕のM』は、真那と陽介の関係を軸にしながら、夢に敗れた人間が再び立ち上がるまでの過程を描いた作品だった。

誰かに支えられることの温かさと、その支えだけに頼り続ける危うさ。

その両方を描いているからこそ、物語には確かな深みがある。

思うように前へ進めなくなった時に、そして自分の居場所を見失ったように感じる時に、静かに背中を押してくれる一作である。

『僕のM』はどこで読める? FANZAの試し読み情報!

茨芽ヒサ先生のエロ漫画、『僕のM』を読むならFANZA一択!

COMIC BAVELでお馴染み、茨芽ヒサ先生の作品がFANZAなら多数用意されていますよ(^^)

エロ漫画好きならコレ! 茨芽ヒサ先生の作品が読めるのはココ!

チーズ

茨芽ヒサ先生が好みなら、こちらも刺さります。